男性遺伝子の精子は頭部が流線型で、女性遺伝子の精子は頭が卵型という違いだけでなく、一様に見える精子も、いわば軍隊のように役割があるという説があります。
元気のよい運動率の高い精子が、必ずしも受精する精子とは限りません。
それは、もしかしたら、粘膜に道を切り開く斥候が主な役目なのかもしれないからです。
一斉に競争して卵子を目指しているのではなく、役割を分担し、協調して卵子に向かう旅。
「エックゲッター」になる精子は、最初からそいういう「役目」だとしたら、運動率や奇形率だけでは計り知れない要素があると言えるかもしれません。